【かんたん】建設会社がエクセルで工程表を作る方法【工程表】
公開日:2024.12.15
▼ 目次
建設会社では、スケジュール管理がプロジェクトの成功を左右します。その中でも「工程表」は、工事の進行状況を明確にし、全体を効率よく管理するための重要なツールです。多くの企業が専用ソフトを利用する一方で、Excel(エクセル)を使った工程表の作成はコストを抑えつつ柔軟性が高い方法として人気があります。
本記事では、Excelを使った工程表の作り方を解説します。テンプレートや作成手順を紹介し、工程表をかんたんに作成する方法をお伝えします。
参考記事:工程表とは?工程表の種類や作成方法・ポイントを紹介
[1] エクセルで工程表を作るメリットとは?
Excelで工程表を作成する最大のメリットは、コストの低さと自由度の高さにあります。
1-1. メリットの具体例
- 初期投資が不要
既に導入されているExcelを使用するため、新たなソフトウェアの購入が不要です。 - カスタマイズ性が高い
自社のニーズに合わせて、行や列、色やフォーマットを自由に変更可能。 - テンプレートの利用が簡単
無料でダウンロードできるテンプレートを活用することで、効率的に工程表を作成できます。
1-2. Excelの限界
Excelは小規模から中規模プロジェクトには適していますが、大規模なプロジェクトやチーム間でのリアルタイム連携には限界があります。この場合、専用のプロジェクト管理ソフトやクラウドツールの利用も検討すべきです。
[2] エクセル工程表の種類と活用例
Excelを活用して作成できる工程表にはさまざまな形式があります。プロジェクトの種類や目的に応じて適切な形式を選びましょう。
2-1. 工事工程表(ガントチャート)
- 特徴:縦軸にタスク名、横軸に時間軸を設けたバー形式の工程表。
- 用途:建設プロジェクト全体の進捗を一目で把握可能。
- 作り方:
- タスクごとの開始日と終了日を入力。
- 条件付き書式で色付きバーを表示。
2-2. ネットワーク工程表
- 特徴:作業間の依存関係を矢印で示した工程表。
- 用途:複雑な作業フローや依存関係が多いプロジェクトに適用。
- 作り方:
- Excelの図形ツールを活用して、ノード(作業)と矢印を作成。
2-3. 生産管理表
- 特徴:生産スケジュールやタスク進捗を管理。
- 用途:製造業や建設プロジェクトの進行状況管理に使用。
- 作り方:
- 横軸に日付、縦軸に生産タスクを入力し、進捗状況を記録。
2-4. 年表・カレンダー形式
- 特徴:1年または3か月単位で作業スケジュールを記載。
- 用途:長期プロジェクトの全体像を把握する際に役立つ。
- 作り方:
- 行を1か月単位、列を週単位で分け、作業内容を入力。
[3] Excelで工程表を作る具体的な手順
Excelを使った工程表の作成は、テンプレートを活用するか、1から自作する方法があります。ここでは、シンプルなガントチャート形式の工程表を例に、具体的な作成手順を解説します。
3-1. 工程表を1から作成する方法
ステップ1:基本構造を作成
- タスク名の入力
- 縦軸(列A)にタスク名(例:設計、施工、検査など)を入力します。
- 日付を横軸に設定
- 横軸(行1)にプロジェクトの期間の日付を入力します。
ステップ2:作業期間をバーで表示
- 条件付き書式を利用
- 各タスクの開始日と終了日を入力。
- 対応するセルに色を付けてバー形式で視覚化。
- 例:
=AND(セル>=開始日, セル<=終了日)
で条件設定。
ステップ3:進捗状況を追加
- 進捗率列を作成
- タスクごとの進捗率(例:50%)を入力し、バーの色を変えて進捗を可視化します。
3-2. 無料テンプレートを活用する方法
Excelのテンプレートを利用すれば、工程表作成の手間を大幅に削減できます。
おすすめの工程表テンプレート
[4] 工程表を作る際のポイントと注意点
Excelで工程表を作成する際には、いくつかのポイントと注意点を押さえることで、より実用的なものになります。
4-1. 作成時のポイント
- 見やすさを重視する
- 色の使い過ぎを避け、シンプルなデザインを心掛ける。
- 重要なタスクや遅延中の項目は強調表示。
- 柔軟に編集できる構造にする
- タスクの追加や削除が簡単にできるよう、フォーマットを整える。
- 共有を前提に作成する
- ファイルをクラウドに保存し、リアルタイムでの編集や確認を可能に。
4-2. 注意点
- データの更新頻度を明確にする
- スケジュールや進捗率は定期的に見直し、最新情報に更新。
- バックアップを取る
- 工程表の変更に備え、定期的にバックアップを保存。
- 複雑すぎない構成にする
- Excelで無理に複雑な構造を作らず、必要に応じて専用ツールを併用。
[5] Excel以外のおすすめツール
Excelは手軽で汎用性が高いですが、複雑なプロジェクトの場合や、案件の関係者が多い場合、より効率的な管理をしたい場合には専用の施工管理アプリを活用するのがいいでしょう。特に工程管理機能に強みを持つAnymore施工管理がお勧めです。
Anymore施工管理の工程管理機能の特徴
- ガントチャート工程表に加え、カレンダー式工程表を月次、週次、日次で作成可能
- 案件別の工程表に加え、会社全体の工程を一覧で確認することが可能
- 施工会社別、担当者別の担当工程のみを確認することが可能
まとめ
Excelを使った工程表の作成は、コストを抑えながら柔軟性の高いプロジェクト管理を実現する手段です。テンプレートやマクロを活用し、効率的に作成することで作業時間を大幅に短縮できます。ただし、大規模プロジェクトやリアルタイム共有が必要な場合は、Anymore施工管理のような専用の施工管理アプリの導入を検討するのがいいでしょう。
この記事の要点
- Excelを使った工程表は、手軽かつ柔軟性が高い。
- テンプレートやマクロを活用することで効率化が可能。
- 担当する案件や関係者が多い場合には施工管理アプリが適している。
工程表の作成・管理を通じて、プロジェクトをスムーズに進行させましょう!