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請求書の書き方を解説!人工費の計算方法やインボイス制度の対応も!

建設業の請求書の書き方を解説!人工費の計算方法やインボイス制度の対応も!

建設業で使用する請求書は、発注者との金銭取引を明確にし、適切な支払いを受けるために欠かせない書類です。また、2023年に導入されたインボイス制度(適格請求書保存方式)に対応することも必要です。本記事では、建設業での請求書の書き方や人工費の計算方法、インボイス制度への対応方法について詳しく解説します。さらに、活用できるテンプレートや具体例も紹介します。

関連記事:工事価格の計算方法とは?直接工事費の計算方法や構成を解説


[1] 建設業の請求書とは?基本構成と役割

請求書の基本構成

建設業で使用する請求書には、以下の項目が一般的に含まれます。

項目内容
請求書の表題「請求書」と明確に記載します。
発行日書類の発行日を記載します。
請求先情報発注者の会社名や住所、担当者名を記載します。
発行者情報自社の会社名、住所、連絡先、適格請求書発行事業者番号(インボイス対応の場合)を記載します。
工事内容請求対象となる工事の名称や概要を記載します。
請求金額工事費用の総額や内訳(人工費、材料費、経費など)を記載します。
支払条件支払い期限や振込先口座情報を記載します。
消費税額消費税額を分かりやすく明記します(税抜金額と税込金額の両方を記載)。

請求書の役割

  • 支払い請求の明確化
    工事代金を正確に請求するための重要な書類です。
  • 取引の証拠
    発注者と受注者間での金銭取引を記録する役割を果たします。
  • 税務申告への対応
    インボイス制度により、消費税の適切な計上が必要になります。

[2] 人工費の計算方法

人工費とは?

人工費とは、工事に従事する作業員の労働費用を指します。具体的には、1人が1日(通常8時間)働いた際に発生する費用を基準に計算します。


人工費の計算方法

人工費は以下の計算式で算出します。

人工費=人工単価×作業員数×作業日数

例:電気工事の人工費計算

  • 人工単価:25,000円
  • 作業員数:5名
  • 作業日数:10日

人工費=25,000円×5人×10日=1,250,000円


請求書への人工費の記載方法

請求書に人工費を記載する際は、内訳を明確に示すことで発注者が内容を確認しやすくなります。

例:人工費の内訳記載例

項目単価(円)数量小計(円)
電気工事人工費25,00050人工1,250,000
材料費300,000
消費税(10%)155,000
合計1,705,000

[3] インボイス制度への対応

インボイス制度とは?

インボイス制度(適格請求書保存方式)は、消費税の仕入税額控除を適切に行うために、適格請求書を保存することが義務付けられる制度です。2023年10月1日から施行され、建設業界でも対応が必要です。


適格請求書に必要な項目

インボイス対応の請求書には、以下の項目を記載する必要があります。

  1. 適格請求書発行事業者番号
    税務署から交付される13桁の番号。
  2. 消費税額
    税抜価格と税込価格、税率ごとの消費税額を明記。
  3. 取引内容
    工事内容や金額、数量を詳細に記載。

適格請求書の例

項目内容
請求書番号00123
発行日2024年4月1日
適格請求書発行事業者番号T1234567890123
工事名○○ビル電気工事
工事内容電気配線、照明設置
税抜金額1,500,000円
消費税額150,000円
税込金額1,650,000円

[4] 建設業の請求書作成時の注意点

1. 内訳の明確化

人工費、材料費、機械費、経費などの内訳を細かく記載することで、発注者が内容を確認しやすくなります。

2. 消費税の記載

インボイス制度では、消費税額と税率を明記することが求められます。記載漏れがないよう注意しましょう。

3. 支払い条件の明示

支払い期限や振込先口座を明記し、遅延が発生しないようにします。

4. 振り込み手数料の負担

振り込み手数料が支払い者、受領者のどちらの負担なのかを明記しておくと、振り込み手数料が原因の加入金、過小入金を防止することができます。


[5] 請求書作成に役立つテンプレート

エクセルテンプレートの活用

以下のようなテンプレートを使用すると、請求書作成が効率化されます。

テンプレート名特徴ダウンロードリンク(ダミー)
アイピアシンプルな構成の複数のデザインの請求書テンプレートから選択可能な無料テンプレートダウンロード
マネーフォワードクラウド会計ソフトを展開するマネーフォワードが作成した無料請求書テンプレートダウンロード
バクラククラウド会計ソフトを展開するLayerX社が作成した無料請求書テンプレートダウンロード

[6] おすすめ管理ツール:Anymore施工管理

Anymore施工管理は、建設業向けに設計された請求書作成や管理を効率化するツールです。

主な特徴

  1. インボイス対応
    適格請求書を簡単に作成可能。
  2. 自動計算
    事前に作成しておいたテンプレートや商品情報から請求書をワンクリックで作成することができ、工数を削減することができます。
  3. クラウド保存
    作成した請求書は案件に紐づけてクラウド上で管理され、関係者とリアルタイムで共有をすることができます。

[7] まとめ

建設業における請求書の作成は、取引の明確化や適切な支払いを受けるために非常に重要です。特に、インボイス制度に対応した適格請求書の作成が必須となるため、最新の制度を理解し対応する必要があります。

本記事で紹介した人工費の計算方法やインボイス対応のポイントを押さえ、エクセルテンプレートやAnymore施工管理のようなツールを活用することで、請求書作成を効率化しましょう。正確な請求書作成が、信頼関係の構築とスムーズな業務運営に繋がります!

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