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工事注文書の作成・保存・管理方法を解説!

【無料テンプレートあり】工事注文書の作成・保存・管理方法を解説!

建設業や工事現場では、発注者と受注者の間で業務内容や条件を明確にするために「工事注文書」が必要不可欠です。適切な工事注文書を作成することで、トラブルを未然に防ぎ、スムーズな工事進行を実現できます。本記事では、工事注文書の基本的な作成方法や保存・管理のポイント、さらには無料で利用できるエクセルテンプレートを紹介します。


[1] 工事注文書とは?請書や発注書との違い

工事注文書の基本的な役割

工事注文書は、発注者が受注者に対して具体的な工事内容や条件を明示するための書類です。これに基づき、受注者が請書(うけしょ)を発行し、工事が正式に開始されます。

主な役割:

  1. 工事内容の明確化
    工事の範囲や条件、費用を明確にする。
  2. 契約の証拠
    双方の合意事項を記録し、後々のトラブルを防ぐ。
  3. 支払いの基準
    工事費用の請求や支払いの基準となる。

請書・発注書との違い

書類名作成者役割
工事注文書発注者工事依頼内容や条件を明示する書類
請書(うけしょ)受注者工事注文書の内容を受け入れることを示す書類
発注書発注者工事注文書とほぼ同じ役割だが、特に契約の基礎となる書類

[2] 工事注文書の基本的な構成と作り方

工事注文書の基本構成

工事注文書は、以下の項目を含むことが一般的です。

項目内容
表題「工事注文書」や「工事依頼書」など明確なタイトル
発注者情報発注者の氏名、住所、連絡先
受注者情報受注者の氏名、住所、連絡先
工事内容工事の種類、範囲、具体的な作業内容
工期工事の開始日と完了予定日
工事金額工事費用の総額、支払い条件
支払い条件分割払いの場合のスケジュール、振込先など
特記事項注意事項や補足情報
発行日書類を発行した日付
署名・捺印発注者および受注者の署名・捺印

工事注文書の作り方

  1. テンプレートの利用
    全国建設業協会や各種ウェブサイトで提供されているエクセルテンプレートを利用すると効率的です。
  2. 正確な情報の記載
    設計図書や仕様書を確認し、工事内容や金額を明確に記載します。
  3. 発注者と受注者の確認
    作成後は必ず双方で内容を確認し、署名・捺印を行います。

[3] 工事注文書の保存と管理方法

3-1. 工事注文書の保存期間は原則7年間

工事注文書は、建設業界において極めて重要な文書です。

法的な要件に基づき、工事注文書は原則として7年間保管する必要があります。この保存期間は、契約内容や取引履歴の確認、紛争解決、税務申告などの目的で重要とされています。

もし保存期間を遵守せず、工事注文書を適切に保管しなかった場合、税務署から追徴課税を課せられる可能性があります。

3-2. 電子データで保存する場合はセキュリティ対策が必須

2022年の電子帳簿保存法の改正において、国税関係帳簿書類を電子データで保存することが認められました。電子データでの保存が可能となれば、書類管理の手間が省けるというメリットがあります。

ただし、工事注文書を電子データで保存する場合は、十分なセキュリティ対策が必要です。電子データは容易に改ざんされる可能性があり、情報漏洩や不正アクセスのリスクも存在します。

セキュリティ対策には、強固なセキュリティを備えたツールやシステムの導入が有効です。データの暗号化やアクセス制御、ログの監視など、セキュリティレベルの高い手法を採用することで、電子データの改ざんや不正アクセスを防ぐことができます。

管理ツールの活用

エクセルでの管理

エクセルを活用すれば、工事注文書の管理が簡単に行えます。例えば、以下のような管理表を作成すると効率的です。

工事番号工事名発注者名金額工期保存場所
001○○ビル新築工事株式会社△△5,000,000円2024/01/01〜01/31デジタルフォルダ/紙媒体

おすすめ管理ツール:Anymore施工管理

Anymore施工管理は、工事注文書や発注書の作成・保存・管理を効率化する建設業向けのツールです。

主な特徴:

  • 自動テンプレート作成
    必要な項目を入力するだけで、工事注文書を簡単に作成することができます。
  • クラウド保存
    作成した書類を案件ごとにクラウドに保存し、関係者とリアルタイムで共有することができます。
  • 検索機能
    案件名や発注者名で過去の注文書を簡単に検索することができます。

[4] 工事注文書の無料テンプレート紹介

以下は、無料で利用可能なエクセルテンプレート例です。中でもおすすめはAnymore_注文書・注文請書テンプレートです。非常にシンプルでデザイン性の高い工事注文書・請書を作成することができます。

工事注文書・請書テンプレート
Anymore_工事注文書・請書テンプレート
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[5] 工事注文書作成時の注意点

  1. 内容の正確性
    工事内容や金額に誤りがあると、後々トラブルになる可能性があります。事前に仕様書や図面を確認し、正確な情報を記載してください。
  2. 法令遵守
    建設業法では、契約書類に特定の内容を記載することが義務付けられています。特に、契約金額や工期、支払い条件を明記することが重要です。
  3. 双方の確認
    発注者と受注者の双方が内容を確認し、同意した上で署名・捺印を行います。

[6] まとめ

工事注文書は、発注者と受注者の間で工事内容や条件を明確化するために欠かせない書類です。適切に作成・保存・管理することで、トラブルを防ぎ、スムーズな工事運営を実現できます。

無料テンプレートやAnymore施工管理のような管理ツールを活用すれば、効率的な運用が可能です。この記事を参考に、正確で信頼性の高い工事注文書を作成し、建設業務の円滑化に役立ててください!

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