Anymore施工管理の発注書・請求書機能とは?
施工管理アプリ「Anymore施工管理」は、発注書・請求書の作成機能を標準搭載しています。
この機能の最大の特徴は、今お使いのエクセルフォーマットをそのまま取り込んで利用できる点です。長年使い慣れたエクセルの発注書・請求書テンプレートを継続しながら、最新の自動化機能やクラウド管理のメリットを享受できます。
この記事では、Anymore施工管理の発注書・請求書機能について、エクセル運用を継続できる仕組み、具体的な機能、活用方法まで詳しく解説します。
関連記事: Anymore施工管理とは?【注目度急上昇】次世代型アプリ
関連記事: 建設業の請求書の書き方|人工費の計算方法やインボイス対応
関連記事: 工事注文書の作成・保存・管理方法【無料テンプレートあり】
建設業の発注書・請求書作成の課題
まずは、建設業における発注書・請求書作成の現状と課題を整理しましょう。
エクセルでの運用が主流
建設業界では、発注書や請求書の作成にエクセルを使用している企業が多数を占めています。エクセルは柔軟性が高く、自社に合わせたフォーマットを自由に作成・修正できるため、長年にわたり定着してきました。
特に中小規模の施工会社では、独自のエクセルテンプレートを作成し、取引先や工事内容に合わせてカスタマイズしながら運用しているケースがほとんどです。
エクセル運用の課題
しかし、エクセルでの発注書・請求書管理には、いくつかの課題があります。
| 課題 | 具体的な問題 |
|---|---|
| 手作業による入力ミス | 金額や数量の入力ミス、転記ミスが発生しやすい |
| 情報の分散 | ファイルが個人のPCに保存され、共有が難しい |
| バージョン管理の困難 | どれが最新版かわからない、複数バージョンが存在 |
| 検索性の低さ | 過去の発注書・請求書を探すのに時間がかかる |
| 案件との紐づけが困難 | どの案件の発注・請求かを把握しにくい |
| 集計作業の手間 | 月次の集計や取引先別の集計に時間がかかる |
特に、大規模工事では数量が大きくなりやすく、入力ミスや転記ミスによって数万円〜十数万円単位で損失が出てしまうケースも少なくありません。
システム導入のハードル
これらの課題を解決するために、発注管理システムや請求書作成システムの導入を検討する企業も多いでしょう。しかし、システム導入には別の課題があります。
- フォーマットの変更:長年使ってきたエクセルのフォーマットが使えなくなる
- オペレーションの変更:慣れた操作方法を一から覚え直す必要がある
- 取引先への影響:請求書のフォーマットが変わると、取引先にも説明が必要
- 移行作業の負担:過去のデータを新システムに移行する手間がかかる
「効率化したいけど、今のエクセルフォーマットは変えたくない」という悩みを抱える企業は多いのではないでしょうか。
エクセル運用を継続できるAnymore施工管理の特徴
Anymore施工管理の発注書・請求書機能は、エクセル運用を継続しながらデジタル化を実現できる点が最大の特徴です。
カスタム帳票機能とは
Anymore施工管理の「カスタム帳票機能」を使えば、今お使いのエクセルの発注書・請求書フォーマットをそのまま取り込むことができます。
取り込んだエクセルフォーマットをベースに、案件情報や発注内容、金額などを自動で反映させて発注書・請求書を作成できます。馴染みのあるフォーマットを継続して利用できるため、オペレーションの変更は最小限で済みます。
エクセル運用を継続できるメリット
| メリット | 内容 |
|---|---|
| フォーマットの継続 | 長年使い慣れた自社独自のフォーマットをそのまま使える |
| 取引先への説明不要 | 請求書のフォーマットが変わらないため、取引先への説明が不要 |
| 学習コストの削減 | 慣れたフォーマットなので、操作を覚え直す必要がない |
| 移行リスクの軽減 | フォーマット変更による混乱やミスを防止できる |
| 運用の安定性 | 既存の業務フローを大きく変えずにデジタル化を実現 |
発注書作成機能の詳細
Anymore施工管理の発注書作成機能について、詳しく解説します。
ワンクリックで発注書を自動生成
従来は手作業で作成していた発注書を、ワンクリックで自動生成できます。

案件情報、取引先情報、発注内容などを登録しておけば、それらの情報が自動でエクセルフォーマットに反映され、発注書が作成されます。これにより、発注書作成にかかる時間と労力が大幅に削減され、入力ミスのリスクも低減されます。
案件単位・案件横断での管理
Anymore施工管理では、個々の案件ごとの発注情報はもちろん、複数案件にまたがる発注の管理にも対応しています。
全体の資材調達や発注のスケジュール調整が一元管理され、各案件の発注状況を横断的に把握できるため、無駄な重複発注や発注漏れを防止できます。
発注テンプレートの活用
よく発注する商品や内容をテンプレートとして登録しておくことができます。
定型的な発注作業では、テンプレートを選択するだけで発注書のベースが完成。発注業務の効率化と標準化を同時に実現します。
商品マスタの管理
発注する商品情報をマスタとして登録しておくことができます。
商品名、単価、取引先などの情報をあらかじめ登録しておけば、発注書作成時に選択するだけで正確な情報が反映されます。毎回手入力する必要がなくなり、入力ミスも防止できます。
発注履歴の管理
過去の発注履歴が自動で記録され、いつでも検索・参照できます。
「この商品を前回いくらで発注したか」「この取引先への発注履歴を確認したい」といった場合も、すぐに必要な情報にアクセスできます。
請求書作成機能の詳細
続いて、請求書作成機能について解説します。
エクセルフォーマットの継続利用
請求書作成においても、従来のエクセルフォーマットをそのまま利用可能です。
既存の請求書テンプレートを維持しながら、最新の自動化機能を導入できるため、現場や経理部門の運用負担を大幅に軽減します。
インボイス制度対応
Anymore施工管理の請求書機能は、インボイス制度(適格請求書等保存方式)に対応しています。
2023年10月から開始されたインボイス制度では、適格請求書の記載要件が厳格化されました。Anymore施工管理を使えば、必要な記載事項を漏れなく含んだ請求書を作成できます。
参考:国税庁 「インボイス制度」
案件ごとの収支管理
請求情報は案件に紐づけて管理されます。
案件ごとの売上、発注金額、利益などを一目で把握でき、収支管理に活用できます。「この案件は利益が出ているか」「予算に対してどれくらい使っているか」といった情報をリアルタイムで確認できます。
分割請求への対応
建設業では、工事の進捗に応じて分割で請求するケースが一般的です。
Anymore施工管理は、着工時・中間・完工時などの分割請求にも柔軟に対応。それぞれの請求を案件に紐づけて管理できるため、請求漏れや二重請求を防止できます。
入金管理
発行した請求書に対する入金状況も管理できます。
分割入金にも対応しており、「どの請求に対していくら入金されたか」「未入金の請求はどれか」を一目で把握できます。入金漏れや督促忘れを防止します。
見積書作成機能との連携
Anymore施工管理は、見積書作成機能も備えています。発注書・請求書機能と連携することで、さらに効率的な業務フローを実現できます。
見積書から請求書への連携
作成した見積書の情報を、そのまま請求書に反映させることができます。
見積書と請求書で同じ情報を二重入力する必要がなく、転記ミスも防止できます。見積書で合意した内容がそのまま請求書に反映されるため、金額の相違によるトラブルも防げます。
データの一元管理
見積書、発注書、請求書の全てのデータが案件に紐づけて一元管理されます。
「この案件の見積書を確認したい」「発注状況を把握したい」「請求は完了しているか」といった情報を、1つの画面でまとめて確認できます。
発注書・請求書機能の活用シーン
Anymore施工管理の発注書・請求書機能が、実際の業務でどのように活用できるかを紹介します。
シーン①:資材発注の効率化
【従来】案件ごとに必要な資材をエクセルにまとめ、取引先ごとに発注書を作成。同じ商品でも毎回手入力で発注書を作成していた。
【Anymore導入後】商品マスタと発注テンプレートを活用し、ワンクリックで発注書を作成。よく使う資材の発注は数分で完了。発注履歴も自動で記録されるため、前回の発注単価もすぐに確認できる。
シーン②:複数案件の発注管理
【従来】複数の案件を同時進行しており、どの案件でどの発注をしたか把握が困難。発注漏れや重複発注が発生することも。
【Anymore導入後】全ての発注が案件に紐づけて管理されるため、案件横断で発注状況を一覧表示できる。「この取引先への今月の発注総額」「この案件の発注残」などもすぐに把握できる。
シーン③:月末の請求書作成
【従来】月末になるとエクセルで請求書を1件ずつ作成。金額の計算、フォーマットへの転記に時間がかかり、残業が発生していた。
【Anymore導入後】案件情報と連動して請求書を自動生成。エクセルの自社フォーマットがそのまま使えるため、取引先にも違和感なく送付できる。請求書作成時間が大幅に短縮。
シーン④:分割請求の管理
【従来】大規模工事では着工時・中間・完工時の分割請求が必要。どの段階でいくら請求したか、エクセルで別途管理していた。
【Anymore導入後】分割請求の全てが案件に紐づけて管理される。「この案件は中間請求まで完了」「完工請求がまだ」といった状況が一目でわかり、請求漏れを防止。
シーン⑤:入金確認と督促
【従来】請求書を発行した後の入金確認は、別のエクセルシートで管理。入金が遅れている取引先への督促を忘れることも。
【Anymore導入後】入金状況が請求書と連動して管理され、未入金の請求を一覧で確認できる。入金期限が近づいている請求、期限を過ぎた請求がすぐにわかり、適切なタイミングで督促できる。
シーン⑥:案件の収支確認

【従来】案件の収支を確認するには、見積書、発注書、請求書の情報をエクセルで集計する必要があった。リアルタイムの収支把握が困難。
【Anymore導入後】案件画面で売上(請求)と原価(発注)が一目でわかる。利益率もリアルタイムで把握でき、案件進行中に「このまま進めると赤字になる」といった判断も早期に可能。
エクセルとの比較
エクセルのみでの運用と、Anymore施工管理を導入した場合の比較をまとめます。
| 項目 | エクセルのみ | Anymore施工管理 |
|---|---|---|
| フォーマット | 自社フォーマットを使用 | 自社フォーマットをそのまま継続 |
| 発注書作成 | 毎回手入力 | ワンクリックで自動生成 |
| 請求書作成 | 毎回手入力 | 案件情報から自動生成 |
| 入力ミス | 発生しやすい | 自動入力で大幅に削減 |
| 情報の共有 | ファイル共有が必要 | クラウドでリアルタイム共有 |
| 検索性 | ファイルを探す手間 | すぐに検索・参照可能 |
| 案件との紐づけ | 手動で管理が必要 | 自動で紐づけ |
| 収支管理 | 別途集計が必要 | 自動でリアルタイム把握 |
| 履歴管理 | バージョン管理が困難 | 自動で履歴を記録 |
| インボイス対応 | 手動で記載事項を確認 | システムで自動対応 |
導入のステップ
Anymore施工管理の発注書・請求書機能を導入する際のステップを紹介します。
ステップ①:現在のエクセルフォーマットの確認
まず、現在使用しているエクセルの発注書・請求書フォーマットを確認します。Anymore施工管理のカスタム帳票機能で取り込み可能かを確認します。
ステップ②:フォーマットの取り込み
お使いのエクセルフォーマットをAnymore施工管理に取り込みます。導入時のサポートとして、初期設定のお手伝いも行っています。
ステップ③:マスタデータの登録
取引先情報、商品マスタ、発注テンプレートなど、必要なマスタデータを登録します。最初に設定しておくことで、以降の業務が格段に効率化されます。
ステップ④:運用開始
実際の案件で発注書・請求書を作成してみます。従来のエクセルフォーマットをそのまま使えるため、操作に慣れるまでの時間は最小限です。
Anymore施工管理のその他の機能
Anymore施工管理は、発注書・請求書機能以外にも、施工管理に必要な機能を幅広く提供しています。
| 機能 | 概要 |
|---|---|
| 案件管理 | 案件情報を一元管理、現場情報や工程情報を紐づけ |
| 工程管理 | 工程表の作成、カレンダー表示、進捗管理 |
| 写真・資料管理 | 現場写真や図面をクラウドで一元管理 |
| 報告機能 | 日報、作業報告をスマホから送信 |
| 入退場管理 | 現場への入退場をLINEからワンタップで記録 |
| チャット機能 | 案件に紐づけたコミュニケーション |
| LINE連携 | LINEから施工管理業務を完結 |
| トラブル管理 | 過去のトラブル事例を蓄積・共有 |
これらの機能と発注書・請求書機能が連携することで、施工管理業務全体を1つのツールで完結できます。
まとめ
この記事では、Anymore施工管理の発注書・請求書機能について解説しました。
ポイントをまとめると、以下の通りです。
- エクセルフォーマットをそのまま継続できるカスタム帳票機能
- ワンクリックで発注書・請求書を自動生成
- 案件に紐づけて発注・請求を一元管理
- 分割請求・分割入金にも柔軟に対応
- インボイス制度に対応した請求書作成
- 案件ごとの収支管理をリアルタイムで把握
- 商品マスタ、発注テンプレートで業務を標準化・効率化
Anymore施工管理なら、長年使い慣れたエクセルのフォーマットを維持しながら、最新のクラウド管理・自動化機能を活用できます。「効率化したいけど、今のやり方を大きく変えたくない」という企業に最適なソリューションです。
発注書・請求書管理の効率化をお考えの方は、ぜひお気軽にお問い合わせください。

サービス資料ダウンロード
見積作成や請求処理などの受発注業務をそろそろエクセルから卒業してDXを実現したい担当者様向けにAnymore施工管理の概要について紹介しています。

コメントを残す