建築基準法改正

建築基準法改正【2025年版】最新の改正ポイントを解説

「2025年の建築基準法改正で何が変わるの?」「4号特例の縮小って何?」「省エネ基準適合義務化の影響は?」とお悩みの方も多いのではないでしょうか。2025年4月施行の建築基準法改正は、住宅・建築業界に大きな影響を与える重要な法改正です。

本記事では、2025年建築基準法改正の重要ポイントについて徹底解説します。建設業法19条などの関連法規と併せて、最新の改正内容を正しく理解しましょう。

2025年建築基準法改正の概要

2025年4月1日より、改正建築基準法および改正建築物省エネ法が全面施行されました。この改正は、2050年カーボンニュートラルの実現に向けた重要な取り組みの一環です。

改正の背景と目的

今回の建築基準法改正には、主に以下の目的があります。

  • 省エネ対策の強化:2030年度温室効果ガス46%削減(2013年度比)の達成
  • 木材利用の促進:脱炭素素材としての木材活用を推進
  • 建物の安全性向上:省エネ化による建物重量化に対応した構造安全性の確保
  • 既存建築物の有効活用:改修・転用の円滑化

主な改正ポイント

2025年建築基準法改正の主なポイントは以下の6つです。

改正ポイント概要
①4号特例の縮小建築確認・検査の対象範囲が拡大
②省エネ基準適合義務化すべての新築建築物に省エネ基準適合が必要
③壁量基準の見直し木造建築物の必要壁量が変更
④構造計算対象の拡大構造計算が必要な木造建築物の規模引き下げ
⑤木造建築の規制緩和中大規模木造建築物の設計自由度が向上
⑥既存建築物の規制合理化増改築時の規制を合理化

①4号特例の縮小

2025年建築基準法改正で最も注目度の高い改正点が「4号特例の縮小」です。

4号特例とは

4号特例とは、一定の条件を満たす小規模建築物について、建築士が設計を行った場合に建築確認時の構造規定等の審査を省略できる制度です。

【改正前の4号建築物の条件】

  • 木造:2階建て以下かつ延べ面積500㎡以下かつ高さ13m・軒高9m以下
  • 非木造:平屋かつ延べ面積200㎡以下

新2号建築物・新3号建築物への変更

改正後は、従来の「4号建築物」の区分が廃止され、「新2号建築物」と「新3号建築物」に再編されます。

区分条件審査内容
新2号建築物木造2階建て、または
木造平屋で延べ面積200㎡超
構造規定・省エネ基準の審査必要
新3号建築物木造平屋かつ延べ面積200㎡以下従来通り審査省略可能

実務への影響

4号特例の縮小により、以下の影響が生じます。

  • 確認申請書類の増加:構造関係図書、省エネ関連図書の提出が必要
  • 審査期間の長期化:審査項目の増加による期間延長
  • コストの増加:設計・申請費用の上昇

一方で、欠陥住宅の減少建物の安全性向上というメリットもあります。

②省エネ基準適合義務化

2025年4月から、原則としてすべての新築建築物に対して省エネ基準への適合が義務化されました。

対象となる建築物

区分改正前改正後
住宅説明義務のみ適合義務
小規模非住宅(300㎡未満)届出義務適合義務
中・大規模非住宅(300㎡以上)適合義務適合義務(変更なし)

省エネ基準の内容

省エネ基準は、以下の2つの基準から構成されます。

①一次エネルギー消費量基準(BEI)

  • 住宅・非住宅ともに適用
  • 設計一次エネルギー消費量 ÷ 基準一次エネルギー消費量 ≦ 1.0

②外皮基準(UA値・ηAC値)

  • 住宅のみに適用
  • 断熱性能と日射遮蔽性能を評価

省エネ適合性判定(省エネ適判)

省エネ基準への適合を確認するため、省エネ適合性判定を受ける必要があります。施工スケジュールに影響するため、早めの対応が重要です。

③壁量基準の見直し

省エネ化に伴う建物の重量化に対応するため、木造建築物の壁量基準が見直されました。

見直しの背景

省エネ性能を高めるために断熱材を増やしたり、太陽光パネルを設置したりすると、建物の重量が増加します。従来の壁量基準では、この重量増加に対応できない可能性がありました。

新しい壁量計算の方法

改正後は、以下の3つの方法から選択して壁量計算を行います。

  • 方法①:算定式により、建築物の荷重の実態に応じて必要な壁量を算定
  • 方法②:早見表(試算例)により、簡易に必要な壁量を確認
  • 方法③:構造計算(許容応力度計算等)により、安全性を確認(壁量計算は省略可)

屋根・外壁・太陽光パネルの仕様、階高、床面積比などを考慮して必要壁量が決まります。

④構造計算対象の拡大

構造計算が必要となる木造建築物の規模が引き下げられました。

対象規模の変更

項目改正前改正後
高さ13m超16m超
軒高9m超-(廃止)
延べ面積500㎡超300㎡超
階数3階以上3階以上(変更なし)

延べ面積の基準が500㎡超から300㎡超に引き下げられたことで、構造計算の対象となる建築物が増加します。

⑤木造建築の規制緩和

木材利用を促進するため、中大規模木造建築物に対する規制が緩和されました。解体工事内装工事にも関連する重要な改正です。

耐火性能基準の合理化

従来は階数に応じて一律の耐火性能が求められていましたが、改正後は中層建築物に対する基準が合理化されます。

  • 5階建て以上・9階建て以下の建築物の最下層で、90分耐火できれば木造での設計が可能に
  • 構造木材の「表し(あらわし)」使用が可能に

防火規定の緩和

CLT(直交集成板)など新しい木造建築技術が法的に評価され、木材を使用した高層建築物や公共施設の設計が容易になります。

⑥既存建築物の規制合理化

既存建築物の改修・転用を円滑化するための規制緩和も行われています。

既存不適格建築物の増改築

増改築の場合は、増改築部分のみが省エネ基準に適合していれば問題ありません。従来のように建築物全体での適合は求められなくなりました。

採光規制の合理化

用途変更などの際の採光規制についても合理化が図られ、既存建築物の有効活用がしやすくなります。

建設業者が準備すべきこと

2025年建築基準法改正に対応するため、建設業者は以下の準備が必要です。

①法改正内容の理解

設計担当者・現場監督を含め、社内全体で改正内容を理解することが重要です。国土交通省の説明資料や各種セミナーを活用しましょう。

②業務フローの見直し

確認申請に必要な書類が増えるため、設計から申請までの業務フローを見直す必要があります。

③省エネ計算への対応

省エネ基準適合義務化に伴い、省エネ計算の知識・スキルが必要になります。外部委託も含めた対応方針を決めましょう。

④顧客への説明準備

法改正により工期やコストに影響が出る可能性があるため、顧客への丁寧な説明と合意形成が重要です。

まとめ

本記事では、2025年建築基準法改正の重要ポイントについて解説しました。

2025年建築基準法改正のポイント(まとめ):

  • 4号特例の縮小:木造2階建て等が「新2号建築物」となり、構造・省エネ審査が必要に
  • 省エネ基準適合義務化:原則すべての新築建築物が対象
  • 壁量基準の見直し:建物の重量化に対応した必要壁量の変更
  • 木造建築の促進:耐火性能基準の合理化で木造設計の自由度が向上

2025年建築基準法改正は、脱炭素社会の実現に向けた重要な一歩です。改正内容を正しく理解し、適切に対応していきましょう。

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