「工事看板にはどんな種類がある?」「設置基準は決まっている?」「どうやって作成すればいい?」とお悩みの方も多いのではないでしょうか。工事看板は現場の安全確保と周辺住民への情報提供に欠かせないものであり、法令で設置が義務付けられているものもあります。
本記事では、工事看板の種類・設置基準・作成方法について徹底解説します。施工計画書の書き方と併せて、現場管理に役立ててください。
工事看板とは?
工事看板とは、建設工事現場に設置する各種の標識・看板の総称です。工事の情報を周知したり、安全を確保したり、法令で定められた事項を表示したりするために設置します。
工事看板の目的
- 安全の確保:作業員や通行人の事故を防止
- 情報の周知:工事内容・期間・施工者などを周辺住民に伝える
- 法令の遵守:建設業法等で義務付けられた表示を行う
- 交通の誘導:車両や歩行者を安全に誘導
- 現場の管理:関係者以外の立入りを防止
工事看板の設置が必要な場面
工事看板は、以下のような場面で設置が必要となります。
- 建設工事現場全般
- 道路上での工事(道路占用・道路使用)
- 解体工事現場
- 公共工事現場
- 大規模開発現場
工事看板の種類
工事看板には、目的や法的根拠によってさまざまな種類があります。
①建設業許可票(法定看板)
建設業許可票は、建設業法第40条で設置が義務付けられている法定看板です。建設業の許可を受けた業者は、営業所と工事現場に掲示しなければなりません。
【記載事項】
- 商号または名称
- 代表者の氏名
- 一般建設業または特定建設業の別
- 許可を受けた建設業の種類
- 許可番号
- 許可年月日
- 主任技術者または監理技術者の氏名(現場用)
【サイズ規定】
- 縦35cm以上 × 横40cm以上
②労災保険関係成立票
労働保険の保険料の徴収等に関する法律により、労災保険に加入している事業場であることを示す看板です。
【記載事項】
- 保険関係成立年月日
- 労働保険番号
- 事業主の住所・氏名
- 注文者の氏名
【サイズ規定】
- 縦25cm以上 × 横35cm以上
③建築基準法による確認表示板
建築基準法第89条に基づき、建築確認を受けた建築物の工事現場に設置する看板です。
【記載事項】
- 建築主の氏名
- 設計者の氏名
- 工事施工者の氏名
- 工事現場管理者の氏名
- 建築確認番号・確認年月日
④工事案内看板(お知らせ看板)
周辺住民や通行人に工事の概要を知らせるための看板です。法的義務はありませんが、近隣対策として設置されます。
【記載事項の例】
- 工事名称
- 工事期間
- 施工業者名・連絡先
- 発注者名
- 作業時間
- お詫びの文言
⑤道路工事看板
道路使用許可を取得して道路上で工事を行う場合に設置する看板です。道路標識、区画線及び道路標示に関する命令に基づいて設置します。
【主な種類】
- 工事予告看板:工事区間の手前に設置
- 工事中看板:工事区間内に設置
- 迂回路案内看板:迂回路への誘導
- 規制予告看板:車線規制等の予告
⑥安全標識
現場内の安全を確保するための標識です。労働安全衛生法に基づくものも含まれます。
【主な種類】
- 立入禁止看板:関係者以外の立入りを禁止
- 頭上注意看板:落下物等への注意喚起
- 足元注意看板:段差等への注意喚起
- 保護具着用看板:ヘルメット・安全帯等の着用を促す
- 禁煙看板:火気厳禁エリアの表示
- 危険物表示看板:危険物の存在を警告
⑦施工体制台帳看板
特定建設業者が元請として施工する場合、下請契約の総額が一定金額以上となるときに設置が必要です。施工体系図を掲示します。
工事看板の設置基準
工事看板の設置基準は、看板の種類や設置場所によって異なります。
法定看板の設置基準
| 看板の種類 | 根拠法令 | 設置基準 |
|---|---|---|
| 建設業許可票 | 建設業法第40条 | 公衆の見やすい場所に掲示 |
| 労災保険関係成立票 | 労働保険徴収法施行規則 | 事業場の見やすい場所に掲示 |
| 建築確認表示板 | 建築基準法第89条 | 工事現場の見やすい場所に掲示 |
| 解体工事業者登録票 | 建設リサイクル法 | 営業所・工事現場に掲示 |
道路工事看板の設置基準
道路上での工事看板は、「道路工事現場における標示施設等の設置基準」に従って設置します。
【主な設置基準】
- 工事予告看板:工事箇所の手前50m〜500m(道路の種類による)
- 看板の高さ:路面から看板下端まで1.0m以上(歩道上は2.5m以上)
- 夜間照明:夜間は反射材または照明で視認性を確保
- 設置間隔:必要に応じて複数箇所に設置
公共工事の看板設置基準
公共工事では、発注者ごとに看板の仕様が定められていることがあります。
- 国土交通省:「建設工事公衆災害防止対策要綱」に準拠
- 地方自治体:各自治体の工事標準仕様書に準拠
工事看板の作成方法
工事看板の作成方法には、主に以下の選択肢があります。
①看板業者に発注する
最も一般的な方法です。耐久性が高く、見栄えも良い看板が作成できます。
【メリット】
- 高品質で耐久性が高い
- 法令に準拠した仕様で作成可能
- デザインの自由度が高い
【デメリット】
- コストが高い
- 納期がかかる(1週間〜2週間程度)
【費用の目安】
- 建設業許可票:5,000円〜15,000円
- 工事案内看板:10,000円〜30,000円
- 大型看板(自立式):50,000円〜100,000円以上
②レンタルする
短期間の工事や、頻繁に使用しない看板はレンタルが経済的です。
【メリット】
- 初期コストを抑えられる
- 保管場所が不要
- メンテナンス不要
【レンタル可能な看板の例】
- 道路工事看板一式
- 安全標識類
- 工事予告看板
③自社で作成する
簡易な看板や、急ぎで必要な場合は自社で作成することも可能です。
【作成方法】
- パソコンでデザイン作成 → 大判プリントで出力
- 市販の看板用紙・プレートに印刷または手書き
- ラミネート加工で耐水性を確保
【注意点】
- 法定看板はサイズ・記載事項を遵守
- 屋外使用に耐える素材を選ぶ
- 視認性を確保する(文字サイズ・配色)
④テンプレートを活用する
インターネット上には、工事看板のテンプレートが公開されています。
- 無料テンプレートをダウンロードして編集
- Excelやパワーポイントで編集可能なものも
- 印刷会社のテンプレートを利用して発注
工事看板作成のポイント
①視認性を確保する
- 文字サイズ:遠くからでも読める大きさ
- 配色:背景と文字のコントラストを高く
- フォント:読みやすいゴシック体が基本
- 反射材:夜間の視認性を確保
②耐久性のある素材を選ぶ
- アルミ複合板:軽量で耐久性が高い
- 塩ビ板:加工しやすく安価
- ターポリン:大型看板に適した布素材
- ステンレス:長期間使用する法定看板に最適
③必要な情報を漏れなく記載する
法定看板は記載事項が定められているため、漏れがないように注意します。任意の看板も、必要な情報を整理して記載しましょう。
工事看板に関するよくある質問
Q1. 建設業許可票は現場ごとに必要?
はい、工事現場ごとに設置が必要です。営業所用と現場用では記載内容が異なるため、それぞれ作成する必要があります。
Q2. 工事看板を設置しないとどうなる?
法定看板を設置しない場合、行政処分や罰則の対象となる可能性があります。建設業許可票の未掲示は10万円以下の過料が科されることがあります。
Q3. 看板のサイズに決まりはある?
法定看板にはサイズ規定があります。建設業許可票は縦35cm以上×横40cm以上と定められています。任意の看板は視認性を考慮して適切なサイズを選びましょう。
Q4. 工事終了後の看板はどうする?
工事終了後は速やかに撤去します。撤去忘れは周辺住民への迷惑となり、道路工事看板の場合は道路管理者から指導を受けることもあります。
まとめ
本記事では、工事看板の種類・設置基準・作成方法について解説しました。
工事看板のポイント(まとめ):
- 主な種類:建設業許可票、労災保険成立票、建築確認表示板、工事案内看板、安全標識など
- 設置基準:法定看板はサイズ・記載事項・設置場所が定められている
- 作成方法:看板業者への発注、レンタル、自社作成など
- ポイント:視認性の確保、耐久性のある素材選び、必要情報の漏れなき記載
工事看板は現場の安全と法令遵守のために欠かせないものです。適切な看板を設置し、安全で円滑な工事を進めましょう。
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